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2013年6月10日月曜日

インフルエンザ迅速検査について

インフルエンザは、日本おいては毎年11月~4月に流行が見られますが、夏場でも流行していることが近年明らかになってきています。

これは、インフルエンザ迅速検査の普及によって明らかになりました。

特に 沖縄県ではここ近年、夏のインフルエンザ流行がほぼ毎年続いています。

咽頭拭い液や鼻腔拭い液などの検体を使って迅速にインフルエンザを診断するキットが2001年の秋に承認され、普及してきています。


この検査キットでは、A型インフルエンザもB型インフルエンザも15分で結果が出るようになっています。

重要なことは、インフルエンザ検査が陰性の場合はインフルエンザではないと断定することはできません。

陽性の場合は、まずインフルエンザと断定して間違いはありませんが、陰性の場合にはインフルエンザであることもインフルエンザ でないこともあり得るのです

特に発病後1日以内は感度が低いためインフルエンザであるのに検査では陰性となる可能性があります

検査が陰性であっても主治医の総合的判断によって、検査は陰性であるが臨床症状や流行状況から考えてどう考えてもこれはインフルエンザと、考えれば発症後48時間以内なら効果のある抗インフルエンザ薬を処方します。

※皮肉なことに抗インフルエンザ薬が効果のないと言われる発病後48時間以降にインフルエンザ迅速検査の陽性率は高いのです※

発熱後24~48時間以内が検査の陽性率も高く抗インフルエンザ薬の効果も期待できる貴重な時間帯と言えます。

発熱したら直ぐに受診してインフルエンザの検査を受けることが最適ではありません。

インフルエンザウイルスの増殖は、発病後2~3日で最高に達し、その後急速に減少し、5~7日で消失することからして、迅速診断キットで陽性になるには、インフルエンザウイルスの量がある程度必要で、ウイルスの量が少ない発病の初期は陰性になりやすくなります。

また、一部ではインフルエンザではないのに陽性にでる場合ことが報告されています。

【インフルエンザ迅速検査の信頼性】

陽性の場合はほぼ100%インフルエンザと診断できるが、陰性の場合は注意を要する。

特に大人は小児よりも陰性に出やすく、また発症初日は陰性になりやすい。

その理由としては、インフルエンザウイルス量が検出できる以下の量であるのであって、インフルエンザではないと断言はできない。

※発症後12時間以内は、ウイルス検出率はかなり悪く、24時間以降の信頼性は高くなります※

2013年1月19日土曜日

インフルエンザ迅速検査について


013年1月現在、全国的にインフルエンザが流行期に入りました。

手洗い・マスクの着用・ウガイを励行して各自が感染予防に心がけて下さい。

今回は、インフルエンザについて解説します。

インフルエンザウイルスは、A型・B型・C型の3型に分類されています。

毎年定期的に流行するのは、A型のインフルエンザウイルスです。

A型インフルエンザウイルスはヒト、鳥類、ウマ、ブタなどに感染します。

B型ウイルスの場合は、毎年の季節性A型インフルエンザの流行が終わった直後の2月~3月にかけて流行する事が多いようです。

そして、ヒトからヒトへの感染経路をもつウイルスとして確認されています。

C型インフルエンザは、症状が通常のかぜと同程度であり流行性が低いウイルスであるためにあまり馴染みがありません。

近年では、インフルエンザの感染を簡単に検査できる迅速検査キットの普及により、インフルエンザは冬だけでなく一年中を通じて発生していることが明らかになっています。

咽頭拭い液や鼻腔拭い液などの検体を使って迅速にインフルエンザを診断するキットが普及して、利用されていますが、検査を受けるタイミングによっては、インフルエンザに感染していても陰性となることがあります。

検査で陽性と出た場合は、まずインフルエンザと断定して間違いはありませんが、陰性と出た場合にはインフルエンザであることもインフルエンザでないこともあり得るので注意が必要です。

【インフルエンザ検査を受けるタイミング】

インフルエンザに感染して発病後24時間以内で受けると、まず陰性(偽陰性)となってしまいます。

その為に診察した医師は、"検査は陰性だあるが、臨床症状や流行状況から考えてどう考えてもこれはインフルエンザ"と考えれば発症後48時間以内なら効果のある抗インフルエンザ薬を処方します。

医師が抗インフルエンザ薬を処方した場合には検査の結果が陰性であっても指示通りに服薬を続けることは必要です。

インフルエンザ検査を受けるタイミングは、発熱した24時間~48時間以内が検査の陽性率も高く抗インフルエンザ薬の効果も期待できるタイミングと言えます。

重要なことは、発熱したら直ぐにでも受診してインフルエンザの検査を受けることが良いとは言えません。